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降雪センサ点検マニュアル

対象機種 : HBC-S2,HBC-S3,HBC-S3U,HBC-S4


注意!!感電事故防止のため、配線作業は降雪センサの電源を切り、電源
コンセントを外す、ブレーカーを落とすなどしてから行ってください。




項 目
1. 制御部の点検方法
2. センサ部の点検方法
3. 外気温度センサ・地温センサ 温度換算表
A. 電源ランプが点かない
B. 降雪センサが作動すると警報が鳴ったり、ブレーカーが落ちる
C. 手動運転、自動運転ともに動作しない
D. 手動運転で動作はするが接点ランプが点灯しない
E. 動作点検時の不具合
F. 降雪時、自動運転では動作しない
G. 降雪がない状態で融雪動作が止まらない
H. 自動動作が遅い
I. 降雪がない状態で時々動作する
J. 降雪中に遅延タイマーに切り替わる
K. 雪が融け残る



その他、異常につきましては下記までお問い合わせ下さい


北海バネ株式会社 製品開発課
 小樽市銭函2丁目54番8号
 電話:0134-62-7304  FAX:0134-62-3025







1. 制御部の点検方法
制御部の点検は制御部端子台の電圧を測ります。
制御部端子台に、降雪センサ信号線(6芯コード)と地温センサ(オプション品、地温センサを
接続していないときは電子部品の抵抗)が接続された状態での電圧を下表に示します。
(上図の番号と下表のNoは対応しています)
No項目端子台条件テスターレンジ正常値
@外気温度センサ白−茶外気温度による直流換算表による
Aセンサ内ヒーター電圧黄−緑外気温度が「設定温度+1℃」以上交流AC 0.5V以下
外気温度が「設定温度+1℃」未満 AC 12.5V
〜AC14.0V
B地温センサ地温センサダミー抵抗接続時直流(S2〜S3U)
約DC 0.39V
(S4)
約DC 0.45V
地温センサ接続時
地中温度による
直流換算表による
※ Aの条件は外気温度設定が「2℃」の場合は、「3℃」が基準となります。


2. センサ部の点検方法
センサ部の点検はセンサ部の各線間抵抗を測ります。
制御部の端子台から降雪センサの信号線(6芯コード)と地温センサ(オプション)を外し
下表の配線色の線間抵抗を計測してください。
No項目配線色条件テスターレンジ正常値
C外気温度センサ白−茶外気温度によるΩ換算表による
D水分センサ赤−黒検出部に水分なしΩ100MΩ以上
検出部に水分あり2.0MΩ以下
Eセンサ内ヒーター黄−緑
Ω35〜42Ω
F地温センサ地温センサ地中温度によるΩ換算表による
G絶縁抵抗赤−白
Ω100MΩ以上
赤−茶
Ω100MΩ以上
赤−黄
Ω100MΩ以上
赤−緑
Ω100MΩ以上
黒−白
Ω100MΩ以上
黒−茶
Ω100MΩ以上
黒−黄
Ω100MΩ以上
黒−緑
Ω100MΩ以上
白−緑
Ω100MΩ以上
白−黄
Ω100MΩ以上
茶−緑
Ω100MΩ以上
茶−黄
Ω100MΩ以上


3. 外気温度センサ・地温センサ温度換算表
温度
(℃)
抵抗値
(kΩ)
電圧(V)
S2,S3,S3US4
-20.0111.913.2602.641
-19.5108.603.1902.603
-19.0105.413.1202.566
-18.5102.323.0522.529
-18.099.332.9852.492
-17.596.442.9192.455
-17.093.652.8552.418
-16.590.952.7922.381
-16.088.332.7302.345
-15.585.802.6692.309
-15.083.362.6092.273
-14.580.992.5512.237
-14.078.692.4942.202
-13.576.482.4382.167
-13.074.332.3832.132
-12.572.252.3292.097
-12.070.232.2762.063
-11.568.282.2252.029
-11.066.392.1741.955
-10.564.562.1251.962
-10.062.792.0771.929
-9.561.072.0301.896
-9.059.401.9831.863
-8.557.791.9381.831
-8.056.231.8941.800
-7.554.711.8511.768
-7.053.241.8091.737
-6.551.821.7671.707
-6.050.441.7271.676
-5.549.101.6881.646
-5.047.801.6491.617
-4.546.541.6111.588
-4.045.311.5751.559
-3.544.131.5391.531
-3.042.981.5041.503
-2.541.861.4691.475
-2.040.781.4361.448
-1.539.721.4031.422
-1.038.701.3711.395
-0.537.711.3401.369
0.036.751.3101.344
0.535.821.2801.319
1.034.911.2511.294
1.534.031.2221.269
2.033.171.1951.245
2.532.341.1681.222
3.031.531.1411.199
3.530.751.1161.176
4.029.991.0901.153
4.529.241.0661.131
5.028.521.0421.110
5.527.821.0191.088
6.027.140.9961.067
6.526.480.9731.047
7.025.840.9521.027
7.525.220.9301.007
8.024.610.9100.987
8.524.020.8890.968
9.023.440.8700.950
9.522.880.8500.931




温度
(℃)
抵抗値
(kΩ)
電圧(V)
S2,S3,S3US4
10.022.340.8320.913
10.521.810.8130.895
11.021.300.7950.878
11.520.790.7780.861
12.020.310.7610.844
12.519.830.7440.828
13.019.370.7280.811
13.518.920.7120.796
14.018.480.6960.780
14.518.060.6810.765
15.017.640.6670.750
15.517.240.6520.735
16.016.850.6380.721
16.516.460.6240.707
17.016.090.6110.693
17.515.730.5980.680
18.015.380.5850.666
18.515.030.5730.653
19.014.690.5600.641
19.514.370.5480.628
20.014.050.5370.616
20.513.740.5250.604
21.013.440.5140.592
21.513.140.5040.581
22.012.850.4930.569
22.512.570.4830.558
23.012.300.4730.548
23.512.030.4630.537
24.011.770.4530.527
24.511.520.4440.516
25.011.270.4350.506
25.511.030.4260.497
26.010.800.4170.487
26.510.570.4080.478
27.010.340.4000.469
27.510.120.3920.460
28.09.910.3840.451
28.59.700.3760.442
29.09.500.3680.434
29.59.300.3610.426
30.09.110.3540.417
30.58.920.3470.410
31.08.740.3400.402
31.58.560.3330.394
32.08.380.3260.387
32.58.210.3200.379
33.08.040.3130.372
33.57.880.3070.365
34.07.720.3010.358
34.57.570.2950.352
35.07.410.2890.345
35.57.260.2840.339
36.07.120.2780.332
36.56.980.2730.326
37.06.840.2670.320
37.56.700.2620.314
38.06.570.2570.308
38.56.440.2520.303
39.06.320.2470.297
39.56.190.2430.292
40.06.070.2380.286


A. 電源ランプが点かない
1. 電源を入れて手動運転にすると接点ランプは点灯しますか?
1) 点灯する場合は電源ランプの足が曲がっている可能性があります。(S2のみ)
カバーを外してランプを基板に対して垂直に立ててください。

2) 点灯しない場合は以下のことが考えられます
@ 制御部に電源が供給されていますか?
  • 端子台の電源端子に電源コードが配線されていますか?
  • 電源コードがコンセントに差し込まれていますか?
  • 電源元のブレーカーやスイッチが入っていますか?

A 電源100V仕様製品に200Vを繋いでいませんか?
故障した可能性がありますので、制御部を返品してください。

B 電源200V仕様製品に100Vを繋いでいませんか?
制御部を100V仕様製品に交換してください。

C 端子台の電源端子に正規電源がきていることをテスターで確認した
基板左側のヒューズ(0.3A)が切れている場合は交換してください。
ヒューズが切れていない、又はヒューズを交換しても電源ランプが点灯しない場合は
制御部を返品してください。


B. 降雪センサが動作すると融雪設備の警報が鳴ったり、ブレーカーが落ちる
1. 灯油タンクが空になっていませんか?
空の時は補給してください。

2. 燃料コックが開いていますか?
コックが閉じているときは開けてください。

3. 融雪システムが漏電していませんか?
降雪センサ制御部の電源を切り、端子台に結線されたままの状態で端子台のa接点間
を短絡し、融雪システム側が作動開始後停止するようであれば、融雪システム側の
漏電である可能性があります。


C. 手動運転、自動運転ともに動作しない
1. 電源ランプ、接点ランプが点灯している場合
1) a接点に配線していますか?
配線していない時は工事説明書を参照して配線を行ってください。

2) a接点の配線ミスはありませんか?
@ 無電圧制御ボイラーに電源供給型の配線を行った
ボイラーの制御回路破損が考えられます。ボイラーメーカの点検を受けて下さい。
A 電源供給型に対して無電圧配線
負荷側に電圧が供給されません。電源供給型の配線に手直しして下さい。
B 負荷電流の流れ過ぎによるヒューズ(5A)の断線
25Aまでであれば、別売のパワーリレーで対応できます。
C ポンプなどの誘導負荷を接続
誘導負荷の場合、負荷電流値は最大2Aまでになります。2Aを超える場合は
直接a接点に配線せずパワーリレーなどを利用してください。

3) 1)、2)について問題ない場合は、a接点間を短絡してください。
融雪動作が開始しない場合は、融雪システム側に異常があります。
融雪動作が開始する場合は、センサ側に問題がありますので、制御部を返品してください。

4) 端子台のa接点の配線を外し、テスターで抵抗値を測定
手動運転で抵抗値が出ない(オープン状態の)場合、ヒューズが断線していないことを確認後、
制御部を返品してください。

2. 手動運転で接点ランプが点灯していない
S4の場合、電源投入時は4、5秒経過してから接点ランプが点灯します。
S4で4、5秒経過しても接点ランプが点灯しない場合、又はS4以外の機種の場合は
制御部を返品してください。

※ 降雪センサのリモコン使用時は下記の状況が加わります。
3. リモコン端子にHBC-H2リモコン以外のリモコンを接続している(S3U、S4)
制御部が故障した可能性がありますので返品してください。

4. リモコンの配線を間違えている
1) リモコンを外し制御部の操作で正常動作しますか?
@ 正常動作する
その後、リモコンを正しく配線しても動作しない場合、リモコンが故障した可能性がありますので
返品してください。

A 正常動作しない
制御部あるいは制御部とリモコンが壊れていますので返品してください。
※ 返品修理可能なリモコンはHBC-H、HBC-H2に限ります。


D. 手動運転で動作はするが接点ランプが点灯しない
1. 接点ランプの足が曲がっていませんか?(S2のみ)
カバーを外してランプを基板に対して垂直に立ててください。

2. S2で接点ランプの足が曲がっていない場合やS2以外の機種でこの症状が見られた場合は、
 制御部を返品してください。


E. 動作点検時の不具合
1. 自動に切り替えただけで接点ランプが点灯して動作した
1) 指定コード以外、または指定の長さ以上でセンサ信号線を延長していませんか?
延長に使用してるコードを指定品へ交換、指定長さ以下にしてください。
センサコード長はS2は最大15m、S3・S3U・S4は最大25mです。

2) センサ電極が濡れている、または雨、雪が降っている
以下の手順で電極を乾燥させてください
  • ティッシュ等で電極面の水分を軽く拭き、ビニール袋をかぶせ雨、雪の付着を防ぐ
  • センサ信号線(茶)を端子台から外す。(センサ内蔵ヒーターを強制運転)
  • センサ信号線(赤、黒)を端子台から外し、線間抵抗を測定。
  • 電極が完全に乾燥すると抵抗値がオープンになりますので、配線を直して点検を再開してください。

3) 地温センサが接続されていませんか?
地温が低いため動作している可能性があります。
地温センサを外し端子間を短絡してから点検してください。

2. 自動運転で動作しない
1) センサ信号線(茶)を端子台から外していますか?
外気温度が高いときには茶の線を外さなければ動作しません。

2) 基板の動作切り替えスイッチがANDになっていませんか?
ORに切り替えて点検してください。ANDで使用する場合は点検終了後に切り替えてください。

3) オンディレータイマーを「0」以外に設定していませんか?(S4のみ)
オンディレータイマーを「0」にしてください。
オンディレータイマーは点検終了後に設定してください。

3. タイマー動作終了後も接点ランプが点灯したままで動作している
1) 地温センサが接続されていませんか?
地温が低いために動作している可能性があります。地温センサを外して動作が停止すれば正常です。

4. 手動点検時にタイマーランプが点灯した
手動運転中でもセンサ回路がはたらいていますので、条件が整えばタイマーランプが点灯します。(S2、S3)



F. 降雪時、自動運転では動作しない
1. 外気温度が設定温度以上ではないですか?
外気温度センサに直射日光が当たると、実際よりも高い温度を検出します。
頻発し融雪に支障が出るようならセンサの設置位置変更をお勧めします。
外気温度が高いときでも降雪があれば融雪したい場合には、外気温度設定を高くしてください。
但し、外気温度設定を高くしすぎると降雨で動作しやすくなりますのでご注意ください。

2. センサに保護カバーをかぶせたままではありませんか?(S2のみ)
保護カバーを外してください。

3. センサに雪が乗りにくい場所に設置していませんか?
降雪が乗りやすい場所にセンサを移動してください。

4. センサ信号線を延長している場合、中継部で接触不良・ショートはしていませんか?
センサ信号線の線間抵抗を測り、異常値があったときには配線をやり直してください。

5. 地温センサを接続していない状態で、動作切り替えスイッチがANDになっていませんか?
地温センサを接続していない場合は、「OR」にしてください。
地温センサを付けていない場合は、OR運転しか行うことができません。

6. 地温センサを接続してAND運転を行っている場合、地温の設定温度は低くないですか?
地温の設定温度を上げてください。

7. 基板上のボリューム「VR3」を回しませんでしたか?(S2のみ)
S2のボリューム「VR3」は社内調整部品のため、回してしまうとセンサが正常に動作
しなくなる可能性があります。もし回してしまった場合は、当社までお問い合わせください。

8. センサの電極部が結氷して雪が積もっていませんか?
雪や氷を取り除いてください。

9. センサ電極部のネジを緩めませんでしたか?
水分検知が不可能になります。絶対にネジを緩めないでください。
ネジを緩めた場合は、センサ部を交換してください。

10. オンディレータイマーの設定時間が長すぎませんか?(S4のみ)
オンディレータイマーの設定時間を短くしてください。

11. センサがボイラ排気熱等の影響を受けていませんか?
センサの設置位置を変更してください。

12. センサ信号線をネジなどが貫通していませんか?
ネジを取り除き、信号線を修復してください。

※ HBC-H、HBC-H2リモコン使用時は下記の状況が加わります。
13. 制御部、またはリモコンスイッチが「切」になっていませんか?
制御部の電源を「入」にして、制御部とリモコンの運転スイッチを自動運転側にしてください。



G. 降雪がない状態で融雪動作が止まらない
1. ボイラーのリモコンまたは制御盤での手動操作が優先していませんか?
この場合はスノーハンターの接点ランプは点灯しません。
降雪センサでコントロールできる状態に戻してください。

2. 降雪センサの運転スイッチが「手動」になっていませんか?
「自動」にしてください。

3. 雨だれ、水しぶきのかかる位置にセンサが設置されていませんか?
水がかからないようセンサにビニール袋をかぶせ、暫くしてからタイマーがはたらき
止まるようでしたら、雨だれ等の影響を受けています。
頻発するようなら設置位置の変更をお勧めします。
オンディレータイマーの設定を長めにすることで改善される場合もあります。(S4のみ)

4. 雪面に近い位置や付近の屋根から風によって雪が舞い落ちる位置にセンサを設置していませんか?
頻発するようなら設置位置の変更をお勧めします。
オンディレータイマーの設定を長めにすることで改善される場合もあります。(S4のみ)

5. センサ電極部に異物が付着していませんか?
電極を傷つけないよう取り除いてください。
異物の除去が困難な場合は、センサ部を交換してください。

6. センサ信号線の指定コード以外の延長、指定長さ以上の延長を行っていませんか?
延長に使用しているコードを指定品へ交換、指定長さ以下にしてください。
センサコード長はS2は最大15m、S3・S3U・S4は最大25mです。

7. センサ信号線の被服損傷、水などによる中継部の絶縁不良はありませんか?
センサ信号線(赤、黒)を端子台から外し、テスターで導通を確かめてください。
電極面が乾いているのに導通があるときは、絶縁不良の可能性がありますので
配線作業をやり直してください。

※ 地温センサ使用時は下記の状態が加わります。
8. 地温設定が高すぎませんか?
地温設定を下げて停止すれば正常です。

※ HBC-H、HBC-H2使用時は下記の状況が加わります。
9. 制御部のスイッチが手動運転になっていませんか?
自動運転にしてください。

10. HBC-H2リモコンの配線を間違えている
配線ミスによりリモコンが故障している可能性があります。



H. 自動動作が遅い
1. 屋根の雪庇が張り出し、センサに雪が乗りづらくなっていませんか?
雪庇を除去してください。

2. 風雪の強いところにセンサを設置していませんか?
センサ設置場所の変更を検討してください。

3. 間隔が狭い建物の間にセンサを設置していませんか?
センサ設置場所の変更を検討してください。

4. オンディレータイマーの設定時間が長すぎませんか?(S4のみ)
オンディレータイマー設定時間を短くしてください。



I. 降雪がない状態で時々動作する
1. センサの上に雪が積もっていたり、氷が張っていませんか?
極度の風雪でセンサに氷が張ることがあります。取り除いてください。

2. 雨が上がった後で動作していませんか?
雨上がりに気温が下がり外気温度設定値以下になったときは動作します。

3. 出窓、電線、枝からの落雪、雨だれを受けやすい位置にセンサを設置していませんか?
頻発するようなら設置位置の変更をお勧めします。
オンディレータイマーの設定を長めにすることで改善される場合もあります。(S4のみ)



J. 降雪中に遅延タイマーに切り替わる
1. センサが排気熱の影響を受けていませんか?
センサの設置位置を変更してください。


K. 雪が融け残る
1. 遅延タイマー時間が短すぎませんか?
遅延タイマー時間を長くしてください。

2. 地温センサを接続したAND運転で地温設定が低すぎませんか?
地温設定温度を高くするか、OR運転へ切り替えてください。

3. センサがボイラーの排気熱の影響を受けていませんか?
センサの設置位置を変更してください。

4. オンディレータイマーの設定時間が長すぎませんか?
オンディレータイマー設定時間を短くしてください。



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